一人で軍服祭り

ハアトのクイーン
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「恥を知らぬ奴は、葬れ。」
「・・・そんな御無理に処罰を下さなくても、よろしいのじゃありません?」

将校だけを集めた極秘会議に、異色を放つ女が一人。
##name1##は黒の毛皮を見に纏い、睨みつける陸軍将校を見返した。
口元には明らかに嘲笑と見られる微笑を宿し、自分の軍刀を抜き差ししている。

本来ならば男尊女卑の激しい日本で、女性が将校と対等に話すなどありえない。
しかし、##name1##は対等どころか、若い将校達を馬鹿にしている。

「##name1##殿、いくら総統の直轄スパイだとしても、無礼ではないか。」

血気盛んな青年将校が、椅子から立ち上がり##name1##を怒鳴りつける。
それに便乗したのか、他の数名の将校が##name1##の陰口を叩く。

「売女のくせに、大きな顔をよく出来るものだ。」
「女は男の言う事に従えば良いのだ。」
「夜道を怖いと思え。」

その陰口に##name1##は更に嘲笑の笑みを増した。
軍刀を抜くと陰口の聞こえた方向に向ける。

「・・・・・殿方は女性を何だと思っているのでしょうね。
 唯の仔を宿す畑だと思っているのかしら?
 馬鹿ねぇ、畑が無いと種は育たないのに。
 女性を馬鹿にするのは、自分の母親をも馬鹿にしているのと同じ。
 それでもまだ馬鹿にしたいのなら・・・・・・・、
 貴方達の腹を捌いて、受精卵でも入れてさしあげましょう。
 仔を産む辛さと、女性の偉大さを知ると良いわ。」

うふふ、と口元を袖で隠し笑いながら##name1##は口上を述べた。
青年将校達は##name1##の言葉に、口では対向出来ないと考え##name1##に掴みかかった。
勿論、##name1##も大人しく捕まるほど馬鹿ではない。
スルッと将校達の間を抜け出し、出入り口に向かった。

ドアを出る途中、くるりと振り向いて笑顔で言葉を発す。

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